富士山一周旅行

4月4日 (天気予報では)晴れ

夜中に家を抜け出して、自転車で北へ向かう。
途中、以前、手ふったらぺこってしてくれた可愛いわんちゃんのいた家じゃないかと思われる家の前ですごく吠えられた(´・ω・`)

最初の目標は、こどもの国。
家出たばかりの頃は、「あーたぶん下弦の月と星空が綺麗だな。こんなに星がいっぱい見えるのに、僕には北斗七星しか分かんないのはもったいないな。でも、こんなに無秩序にある星たちを勝手に結んでラベルを貼ってしまうのももったいない気がする。」とかのんきに考えてたけど、だんだん精神的につらくなってくる。
それなりに時間経ったつもりなのに、前時計見たときからたったの5分しか経ってなかったり、後ろ振り返ったら、さっきからたったこんだけしか進んでないのか、と思ったり。
早く太陽さん昇ってきてください、と思いながら歩いた。
でもやっぱり、あの夜空は素敵だったな。
写真には残せない風景。
こういうのがあるから自転車楽しい。
トラックが怖かった。
たぶん、運転手さんの方が不意打ちで怖かったと思うけど。
あと怖かったのは、補導。こんな時間にこんな場所を見回りしてないだろとは思っても、ちょっと不安。
1回左足がつった。(たぶん、つった。足つった経験がほとんど無いから、本当につってたのか分かんないけど、いきなり一瞬だけ痛みが走った)
春休み中、塾まで母に送ってもらうこと多かったので、いつも以上に運動してなかったのが祟ったらしい。
諦めようと思ったけど、トラックが怖いので明るくなるまでどうせ道下れないし、ここまで来て帰るのは嫌なので続行。


家出てから3時間。
星が見えなくなった頃、こどもの国到達。
こどもの国来てあんなに嬉しかったの初めてだww
富士山の雪の感じがすごいよかった。

こどもの国過ぎると、わりと上り坂なくて楽になる。
明るくなってきたから、気分もいいし。

少し経つと、朝焼けがすごく綺麗になった。
朝焼けの雲の色ってとてもやさしい色してた。
もうちょっといろんな表現思いついた気がするんだけど、忘れちゃった。
自転車漕いでるときはなんだか頭の回転がいい気がします。
とにかくしあわせでした。

散歩やサイクリングは、明け方や夕方が最も適した時間帯だと思う。
空が素敵だし、その他の色もいつもとちょっと違って見えるから。
そのちょっとの違いは、なかなかただのデジカメじゃうまく映ってくれないから、自分の目で見るしかない。
写真はないけれど、あのやさしい空の色はまだしばらく記憶に焼き付いていてくれるはず。

太陽の姿はまだ見えない頃、僕は長い下り坂にさしかかった。
一日で一番寒いのは夜明け。
そこで下り坂を一気に下る・・・
寒かった・・・
途中、「ただいまの気温0℃」って電光掲示板が言ってた。
さすがにそれは何かの間違いと思うけど、寒かった。
上着含めて4枚重ね着してたけど、それでなんとかなるくらい。
防寒対策には気をつけたつもりだったけど、てぶくろを忘れるという失態。
ただでさえ、手先が冷える人なので、手凍るかと思った。

2時間ぶりにコンビニ見つけたので、朝ごはん。
6時なのに、わりとお客さん来てたのはいいが、ちゃんと駐車場あるのに、みんなコンビニの真ん前に横付けしてくのが不思議だった。

それから春合宿のとき通った自衛隊のところをのんびり進む。
富士山きれい。
交差点のほとんどない平らな道は心地がよいです。
途中で引き返さないでここまでやってきてよかったと思った。

住宅地に入ってくると、桜を筆頭に花々が綺麗に咲いてた。
お庭の手入れが行き届いてるおうちが多かった。
しだれ桜が一番気に入った。
春を満喫してたはずなのに、僕の頭にながれてたのは「あきの夕日にー♪」でした

御殿場の小学校の校舎はすごくきれいだった。
といっても、2校しか見てないけど。
いいな、いいな

春合宿のバスで見つけた、「セルバ」の看板の写真ちゃんと撮ったw

宝永山が左側に見えてきて、随分と来たことを実感。
静岡県民に富士山を描かせると、右側にでっぱりを必ず描く、みたいなことテレビでやってたけど、御殿場の人はそれが静岡県民と勝手に決めつけないでと思ってる気がした。

自動車専用道の手前まで来て、流出。
自動車専用道に入れない人が裏道に入ることを「流出」って言うんだね、初めて知った。(125cc以下は流出してください、って看板があった。)

上着脱いでも暑いので、コンビニでアイスを買う。
アイスって喉かわく気がする、と買ったそばから、後悔する。
結局半分くらい食べて捨てちゃった。もったいない・・・

山中湖まで約8km道なりに。
上り坂も10km未満なら、まあ歩いてれば着くっしょと思えてくるようになった。
とはいえ、1kmごとの表示見るたびに、もうちょっと進んでるかと思った、って思った。
県境すぎればきっと上り坂終わりと思って、県境を目指す。
が、なかなかやってこない。
山中湖まであと4kmって言ってるのに、まだ静岡県
ケータイの現在地機能がいまいち仕事してくれないから、現在地が正確に把握できないんだよね。

そんなこんなでようやく県境。
県境越えるのは、やっぱり達成感がある。
やった、たぶん下り坂になる、と思ったら、上り坂の標識・・・・
予想は外れたようで、大きな上り坂を上る羽目に(´・ω・`)
大きなソーラーパネルがあって、それを利用して凍結防止する環境にも人にもやさしい装置があったから許す。

その大きな坂を越えると、ずっと下りで、すぐに山中湖。
本日最初の目的地。
水ってなんだか人を落ち着かせるよね。
たくさん写真撮った。
母への置き手紙に「桜を見に行ってくる」とだけ書いておいたから、桜を探さなくちゃいけなかったけど、山中湖に桜はなかった。
しばらく、右手に山中湖、左手に富士山な道をのんびりと楽しみました。

次は河口湖へ向かう。
途中で、「右折 忍野」の看板を見つけてしまう。
忍野八海は一回だけ行った記憶あるけれども、それなりに幼かったので、あんまり楽しめた記憶がない。
しかし、きっと素敵な場所だから、最近になって訪れたいと思っている場所。
でも、ちょっと時間が心配になってきたし、「忍野八海は時間があるときにゆっくり行くべき」って言われたことあったから今日は諦めた。
諦めたのに、右折忍野の看板何度も出てくるから、ちょっと心折れそうになりつつ我慢。
いつか大きくなって、車運転できるようになったら、一日ゆっくり使える日に行くんだ。

富士吉田の道の駅に寄り道。
不思議な建物に惹かれて。
その不思議な建物は、富士山レーダードーム。
入口で「一般、一枚ください」って言ったのに「子供さんだよね?」と言われ、面倒になったので肯定してしまう。
そのまま子供料金で入ったら、受付じゃなかったそばにいた係員が「一般って言ってなかった?」って後で話したらしく、「本当に子供なの?」って聞かれる・・・中学生ってことで押し通した。
というわけで、ちょっと不愉快な気分で展示物を見物。
あんまり面白くなかった、というのが正直な感想・・・
名前忘れちゃったけど、富士山独特の気象現象の話はちょっと面白かったけど。

お昼ごはんは、馬肉まんなるものを頂きました。
おいしかったー

道の駅で、富士山のわき水を無料で配布してたんだけど、18L容器を10個以上持ってるような人がたくさんいて、列作ってたのに驚いた。
富士山の水を自由に飲めるの、やっぱりしあわせなんだなー

道の駅(レーダードーム)で時間使いすぎたので、ここから急ぎ足。
5時20分から塾だったので、できるだけそれまでには塾に着きたかったんだ(夜中に出発したのもその所為)

富士急のそば通ったら、以前地理の先生が言ってたカラマツ見てこようって決めてたのに、分かんなかった

山梨から見る富士山の方が好きかもしれない。
って言ったら怒られるかしら。
富士山と太陽が同じ方向にあるのに違和感。

そうして、河口湖到着。
桜と湖を存分に楽しんだ。
湖を見つつもできるだけ短い距離で、って思ったら、富士山と湖の間を通るわけで、富士山と湖を一緒に楽しむことはできないじゃん、って後で気づいた。

湖岸線が長い河口湖とお別れして、久しぶりの上り坂。
急いでると、上り坂は結構厄介。
途中で、毛無山登山口バス停を見つけたのだが、バス停のそばには、なんとなく危なっかしいはしごが1つ。
もしかして、毛無山上る人はみんなこのはしご登っていくの、そんなことないよね?って思ってしまった。
林間学校のときは、雨のため、毛無山登った班は結局なかったよなー

トンネル抜けると、西湖。
林間で一周したはずだけど、あのときは友達とのおしゃべりに夢中で、「ほらスピードアップ」って付き添いしてくださったA君のお母さんに急かされてた(A君のお母様、あのときは迷惑かけてごめんなさいw)ので、風景あんまり見てなかったらしく、なつかしいーとは思えなかった。
でも、宿泊した紅葉台はさすがに懐かしい。
林間学校また行きたいね。

自転車でうろついてた小学生らしき子に「見かけない顔だなー」って言われた気がした。
そんなこと言う田舎っ子本当にいるのか。

西湖ともお別れ、と思ったら、予定してた道と違う道進んでたことに気づく。
こっちでもそんなに変わらないだろうと思って、そのまま進む。
つきあたりは風穴。スルーしたが。
この選択してよかった、って後で思うことになる。

それから精進湖を目指す。
また上り坂ばっかかな、と半ば諦めてたら、そんなことなくて安心した。
もうちょっとのんびり行けたら、もっと楽しかっただろな。
時間に急かされると、自転車旅の楽しさは半減してしまう・・・

精進湖は、上の方からちょっとだけ眺めてお別れ。
精進湖だけ水の色が違かったのはどうしてだろう。

そして本栖湖
本栖湖はこの前行ったからほとんどスルー。
木の隙間からちょっとだけ対面した。
本当は、富士山と湖が見えるところまで行きたかったんだけど。

イムリミット(5:20)まであと2時間20分
静岡県へと帰ってきた。
富士山と久しぶりに会った。
せっかく朝霧まで自転車で来たのだから、陣馬の滝へ寄り道したかったけど、そんな時間はなかった(´・ω・`)

ここで、おじさんに道を聞かれる。
「風穴どこですか?」って。
ちょっと前までの自分だったら、「分かんないです」しか言えなかったけど、道間違えたおかげで説明できた。
でも、ちゃんと場所知ってたんだから、もうちょっと親切な説明できたよな、って後になって思う。

何もない道けど早く帰れる道、と言われた人穴小の前の道を、こわいこわい言いながら暴走した。
この前は真っ暗だったからほんとに何もないって思ったけど、何もないって言ってたわりにはいろいろあった気がする。
昼間、あんだけ照りつけてきたくせに、なぜか太陽が雲に隠れてしまった。
下り坂こそ太陽のエネルギーほしかったのに。寒いから。
ブレーキの調子が悪くなってきたので、キーキーうるさくて恥ずかしかった。
特に、町中に入ってくると。

暴走した結果、5:15に塾に到着しました。
事故らなくてよかった・・・・

授業は間に合ったけれど、徹夜したので、授業中眠くて眠くて結局睡魔に負けてた。
教室に2人しかいないのに、隣でずっとうとうとしてて気散っただろうな、ごめんなさい。
素直に諦めた方がよかったかも。

授業間に合わないかもしれない、って事前に言ったら、特別に5日に補講で映像流せるよ、って言われてたので、5日に「眠気と疲れで授業内容全然覚えてないのでもう一度見せてください」って正直に言ったら、何も言わずに見せてくれたw
理由が理由だから、きっと駄目って言われると思ったのにw
秀英の先生優しいです。


塾から家までは母が迎えに来てくれたから、正確には一周してないけど、でもとりあえず富士山一周する、という一番の目標が達成できてよかった。
見る角度で富士山の姿が変わっていくのを眺めるのが楽しかった。
富士山やっぱりどこから見ても素敵。(見飽きたとか言ってごめんなさい。)
季節や場所によって、いろいろな姿を見せてくれて、どの姿も見る人に何かを感じさせてくれるのが富士山の魅力なのかな、と思いました。
すごく疲れたけど、楽しかったし、達成感を得られたので、出かけてよかったです。