帰省した時の18きっぷ2日分余るので、1月の3連休を利用してしまなみ海道へと行きました。
何度でも言いますが、しまなみ海道は景色も自転車の走りやすさも最高でした。
1日目
自転車もって、乗換5回、約8時間の移動するの、いくら鈍行長距離移動が平気な人間とはいえきついかな、と不安だったのですが、やってみたらどうにかなりました。
・寒かった
・一部区間は席が埋まるくらいには混んでたor全席クロスシートだったので邪魔になりにくいとこに立ってる必要があった
・ホームが変わる乗換で自転車運ぶのが大変だった
(・岡山駅で、お土産屋さんの横を通ったのに、大荷物だから立ち寄れなかった)
のは、つらいポイントだったけれど、それを打ち消すくらい車窓の景色を楽しめたのでよかったです。
移動中は、基本的にはkindleを読んでたのだけど、四国に渡ってからは、外の景色を楽しむのに忙しくて、全然読み進められなかったです。
雲一つない晴天だったので、高松観音寺間の海がすごくきれいでした。
(津島ノ宮駅がこの区間にあることに、帰宅後に気づきました。でも外を見てたので、海の上に神社がある!すごい、かっこいい!と思った記憶はあります。)
また、観音寺から今治は、乗務員室が半分しかない車両だったので、列車後方の景色をよく見えるところを陣取ってずっと後ろを見てました、とても楽しかったです。
宿は今治駅の近くにとったので、今治駅で途中下車して、自転車を宿に預けました。
自転車ロッカーがある宿で、自転車を縦に吊るすようにして入れるのが面白かったです。
それから、特急しおかぜで松山まで行きました。
特急に乗ったのは、日が暮れる前に松山に着きたいなと思ったからです。
社会人になったので、18きっぷ旅中に特急に課金ができる。
(特急に乗ることだけをこんなに意識してるの、交通費はケチるぞという意識の表れだな・・・)
特急は快適だったので、帰りも特急に乗りたくなりました、でも結局鈍行で帰って別に平気でした。
松山では、坊ちゃんがめっちゃ嫌っていた松山の中で唯一褒めていたところの道後温泉に行きました。
道後温泉は、コンパクトな観光地で、名所っぽい建物やオブジェがちょこちょこあって、観光客向けの店が軒を連ねていました。
「いかにも観光地」というのが感想で、こう言うと褒めてないみたいだけど、いかにも観光地なのがいいなあ好きだなあと思いました。
道後温泉本館は、整理券を配っていたので、別館のあすかの湯か、椿の湯のどちらかに行こうと思って、スマホで入湯料を調べました。
その結果、椿の湯の方が安かったので、そっちにしようと思ったのですが、そこへ「ここが椿の湯です。主に地元の人が入る大衆浴場です」と説明する人力車が来たので、なるほどと思って、あすかの湯に入りました。
温泉でのんびりしてしあわせな気持ちになりました。
(今日は電車に乗ってただけで何もしていないのに、温泉でのんびりなんかしていいのかと思ったりもしました。)
夕ごはんに、松山鮓(もぶり飯)という名物料理を食べました。
もぶり飯だけで幸せなのに、セットで温かい五色そうめんがついてきてさらに幸せになりました。
道後温泉本館が工事中で、ほとんど工事のフェンスで覆われてたのだけが残念だったので、工事が終わったらまた行きたいです。
そのときは、整理券とってでも本館の温泉に入りたいですね。
電車で今治に戻って、宿に着きました。
この日の宿は「しまなみ温泉 喜助の宿」というところで、温泉施設にカプセルホテルがついている感じのとこでした。
私は、完全に、カプセルホテルというつもりで予約してたので、受付で「まず脱衣所で館内着に着替えてくださいね」と言われて一瞬戸惑いました、小さい頃連れてってもらった地元の温泉施設を思い出して納得しました。
カプセルホテル部分も、そこについている漫画喫茶ラウンジも、インスタ映えする感じのお洒落な内装になっててとてもよかったです。
お洒落カプセルホテル大好き。
2回目の温泉に入ってから、ラウンジでハニーレモンソーダをのんびり読みました。
あんまし夜更かしできない、と思いながらも、ラウンジの居心地が良すぎて長居してしまいました。
2日目
宿のモーニングサービスで、デニッシュとカップスープをもらいました。
朝に温かいスープを飲むと元気になれることを知りました。
2日目は、しまなみ海道を横断しました。全長約70km。
しまなみ海道は、スタートからゴールまで、
・ずっと道の端に青線が引かれている
・曲がり角には必ず表示がある
・残りn kmの表示が1kmごとにある
ので、地図をいちいち見る必要もないし、道を間違ってるか心配することもなくて、すごくありがたかったです。
また、自転車で登るのがきつい坂では、自動車道からそれる形で、自転車(歩行者)専用道があって、自転車に優しすぎる!と感動しました。(階段の隣に、階段よりゆるやかな傾斜の車いす用スロープがある風景の、自動車道と自転車用スロープバージョンを想像してください。)
しまなみ海道の橋は、地上からかなり高いところにあるので、島に降りるところ、島から橋へと昇るところはかならず自転車(歩行者)用道路と、原付用道路が整備されていました。(一部の場所でのみ自転車原付共通)
これらの専用道に加えて、もちろん自動車が降りるためのインターチェンジも各島に整備されているわけで、整備するのにお金がかかるだろうなと思いました。
けれど、期間限定で、スポンサーのお金のおかげで自転車ユーザーは通行料が無料になっていました。
スポンサー様に感謝して、周辺の観光地にお金を落としたいなと思いました。
1,馬島
来島海峡大橋の途中にある島で、島民以外の自動車乗り入れが禁止されている島です。
自転車・原付ならばエレベーターでアクセスすることができます。
観光客向けではない場所にお邪魔することに申し訳なさを感じつつも、せっかくなので、エレベーターで降りてみました。
島内には、「島民以外直進禁止」「島民以外は右折」というような看板が立っていて、観光客が入っていいエリアが分かるようになってたのがありがたかったです。
離島は、往々にして観光産業が盛んになりがちだけれども、すべての離島が観光客向けである必要はないよなあ、ということを考えました。
2,大島
大島の南端のあたりで、来島海峡大橋の上から、秘境ビーチと呼ばれてそうなスポットが見下ろせました。
テレビ番組のドローンとかがこのアングルで撮ってそうと思いました。
宮窪峠がしまなみ海道いちの難所だそうです。
私は、坂が厳しければ降りて自転車をひきずってくタイプの人間なので、登り坂だなあと思いながら越えました。
女の人の方がゆるキャン△っぽい配色の服を着ているカップルに何回か抜かれました。
この人たちには、この先でも何回か抜かれていて、走る速度は私の方が遅いけれど一日のペース配分として似たようなことを考えていそうだなと親近感を覚えました。
3,伯方島
あの塩の島です。
橋から、ビーチサイドのキャンプ場でテントを張ってる人々が見えて、島キャン憧れるなあと思いました。
伯方ビーチでホットコーヒーを飲みました。
波打ち際まで行っても、靴が濡れる心配をしなくていいくらい波が穏やかで感動しました。
人型サイクルスタンドがありました。
4,大三島
11時くらいにたどり着いて、おなかがすいたので、島に降り立つや否やランチスポットをググりました。
その結果、大三島を抜けるあたりにある道の駅に行くべきだと思って、おなかがすいてつらいと思いながら5kmくらいを頑張って走りました。
(途中で、自販機のコーンスープを飲んで空腹をしのぎました。一日中サイクリングする日、いつもより体を動かすから12時よりも前におなかがすいてつらくなるの知ってはいるんだけど、いつもおなかがすいてから初めてごはん処を探してしまう)
道の駅で、ホットドッグとタコのからあげを買いました。
前者は瀬戸内名物と称してたので(どうせ普通のホットドッグとの違い分からないと思いつつ)、後者は昨日駅弁で食べたタコが美味しかったので。
この道の駅多々羅しまなみ公園には、「サイクリストの聖地」と名付けられた石のオブジェがあるので見てきました。
写真を撮ってたら、サイクリストの聖地を走り回ってた男の子のお父さんが「撮りましょうか」と声を掛けてくださったので、写真を撮ってもらいました。
石のオブジェそのものはともかく、石のオブジェの奥にちょうどしまなみ海道の橋が見えるようになってて、いい景色でした。
5,生口島
多々羅大橋上に愛媛県広島県の県境があって、生口島から先が広島県です。
(橋に、県境を示す看板があったのだけど、歩行者が記念撮影してたので、写真を撮るのは諦めました。)
生口島に降り立ってから、レモン畑が現れました。
生口島は、レモンアイランドと言われているそうで、瀬戸内レモンの発祥地であり、レモン畑がたくさんありました。(ほかの柑橘類も植わってた。)
レモンケーキを売っている「島ごころ」に寄り道しました。
お店では、その場でオーブントースターで焼ける「焼きたてレモンケーキ」があって、とても美味しかったです。
6,因島
因島内のしまなみ海道サイクリングコースは、観光地を回らされてるのでは?という感じの内陸コースでした。(たぶん外周コースもある。)
コース沿いにあった恐竜がいる公園に行きました。
おなかが空いているから、と思って寄った店で、うっかりレモネードを頼んでしまいました。
(メニューとレジが同じ場所にある店で、ほんとに欲しいと思ってるものを即座に判断して頼むの難しくないですか)
でも、レモネードはとても美味しかったので満足しました。
このお店は、どうやら絵本が置いてあるカフェで、店内に入るためには500円かかるそうです。
けれど、この500円は1回の入店料ではなく、一度払えば一年間入れるようで、絵本カフェとしては素敵システムと思いました。近所にあったらいいな。
7,向島
これまでの橋は、どこも自動車道の隣に自転車道があったのですが、向島に渡るときだけ自動車道の下を通るシステムでした。
向島は、本州にほど近い島です。
だいぶ町になっていて、あまり島という感じがしない島だなと思いました。
尾道中学校・高等学校が存在していて、私は勝手に本州が尾道だと思っていたので、そのくらい本州/島という感覚が希薄な地域なのだろうと感じました。
向島から本州へは、自転車の人はフェリーで渡ることになっています。
(自動車は今まで通り高速を通る、高速だと尾道駅から若干離れた場所にたどり着くのでこの区間だけ自転車道がないのかな??)
このフェリーは、12分間隔で往復していて、なるほど地域の人の足なんだなと思いました。
たくさん写真撮ったので、しまなみ海道の振り返りを連投します
— 羽入 (@unyu39) 2022年1月9日
しまなみ海道で撮った写真を見たい人がいたら上のツリーを見てください。
1日目のような雲一つない快晴、とは行きませんでしたが、海も島も橋もそれぞれよくって、いい風景を楽しみながらサイクリングできてしあわせでした。
しまなみ海道のゴールである尾道駅についてから、福山駅まで約20km国道2号線を走りました。
普通の、歩道があって車通りの多い道路だったので、しまなみ海道を走った後の身としては走りにくい・・・となってしまいました。
一般道、自転車ユーザーにもっと優しくしてほしい(?)
2日目の宿はAREA IN FUSHIMICHOでした。
https://areainn.jp/fushimicho/
なぜ福山の宿にわざわざ泊まったかというと、尾道だと思って予約したあとでよくよく見たら福山だったからです。
古いビルをリノベーションして作ったカプセルホテルでした。
お洒落カプセルホテル大好き。
受付と、宿泊場所が別の建物で、それを知らなかったので、「案内しますね」って開けられたドアの先が外でびっくりしました。
福山駅のお酒屋さんで、恋華という日本酒を買いました。
広島のお酒でパッケージがかわいかったから。
爽やかで飲みやすい日本酒で好みでした。
旅先で、日本酒とおつまみ買ってきて一人で飲むの最高。
3日目
2日目の夜に、3日目にすることをGoogle mapを見ながら考えてて、どうやら鞆の浦というなんかの広告で聞いたことある場所が近そうだったので、そこに行くことにしました。
google mapに従って鞆の浦まで走ろうとしたら、ここにもサイクリングロードがあったのでそれに従いました。
芦田川沿いの直線コースよかった。
このサイクリングロードは、しまなみ海道なみの親切さとは言えないまでも、曲がり角の案内と「あとn km」の表示はあったので、十分ありがたかったです。
鞆の浦は、名所の灯台を中心に、歴史的な町並みが残っていてさんぽするのにいい町でした。
お店が開く時間よりも前に着いてしまったものの、風景を眺めるだけでも行く価値のある場所でよかったです。
もともと鞆の浦から福山駅まで戻って尾道まで電車で行ってみよと思っていたのですが(昨日の尾道福山間国道2号線ちょっとしんどかったし)、でも鞆の浦からは尾道までもサイクリングロードがあることに気づいたので、自転車で行きました。
このサイクリングロードは、海沿いを通っていて、素敵な景色をずっと眺めることができました。
やっぱり尾道まで自転車で行くことにしてよかったと思いました。
途中で、昨日とは別のフェリーで向島に渡りました。
このフェリーは、本州の戸崎港から向島の歌港を結んでいるのですが、時刻表は無くて、対岸にフェリーがいるときはボタンで呼ぶシステムです。
エレベーターのような気軽さでフェリーを呼ぶことができる。
再びの向島で、イタリアンレストランに行きました。
美味しい前菜と美味しいマリナーラ(ピザ)を食べました。
イタリアン、普段だとピザかパスタしか食べないけれど、前菜も美味しいということを知りました。
それから昨日と同じフェリーで尾道駅に戻りました。
いい感じの帰りの電車が来るまで1時間ちょっとあったので、尾道さんぽすることにしました。
適当にぶらぶらしよ、と脳死で古寺めぐりコースに行ってみたら、急坂が待ち構えていて、そうじゃん尾道は坂の町と思いました。
昨日90km、今日40kmサイクリングしたあとの尾道登山は堪えました。
けれど、路地の風景や、頂上(?)で疲れたからと思って乗ったロープウェイから見た風景はとても良かったので、尾道散策したかいがありました。
ロープウェイから見た景色、昨日や今日に自転車で通ったであろう場所を見下ろす形だったので、上から見るとこんな感じなのかーなるほどーと思ったりしました。
帰る前に、尾道駅のお土産屋さんで、もみじ饅頭とレモンシロップを買いました。
もみじ饅頭は帰りの電車で食べてしまいました。
レモンシロップは、お酒のお供にしています。
しまなみ海道の思い出がよみがえってきてとてもよいです。
しまなみ海道は、日本で一番有名な自転車スポットだと思っていたので、西日本に住んでいる間に訪れることができてよかったです。
そして、期待にたがわずいい場所でした。
景色はいいし、食べ物は美味しいし、そしてサイクリストに優しい。
各地の傾斜が自転車でも登れるように、と配慮されてると思ったので、このくらいの坂を自転車ひきずらずに走破できるくらいの体力ほしいな・・・きびしいな・・・と思いました。
体力がないので、3%の登り坂でも、数百mで力尽きてしまう(各島の上りの坂は、だいたい平均3%の登り坂が1kmくらいだった)
しまなみ海道とてもよかったので、また行きたいです。
瀬戸内海沿いに住みたくなってしまいました。