元素の話1

やる気君がいらっしゃらないので、元素に関わる小ネタを披露してみる。

・Siケイ素
第14族。C炭素と同じ。
だから、彼らは基本的に同じような性質。
(そのはずなのに、CO2は分子結晶、SiO2は共有結合の結晶、というのは、化学やってる人は覚えといた方がよさげ)
どちらも、「結合の手」すなわち、価電子数は4つ。

ところで、人に含まれる元素で2番目に多いのがC炭素(18%くらい。重さ比較。人の6割が水なので、1位はOになります)
地殻構成元素の中で2番目はSiケイ素(27%くらい。重さ比較。地殻は主にSiO2でできてるため。ちなみに、O>Si>Al>Fe)
人だけでなく、生き物もCを多く含む。
結合の仕方はおんなじなのに、生命が、より少ないCを利用したのは、確かに不思議。

CをSiに置き換えた生き物を作ろう、的な研究もあった気がするけど、うまくいってないそうな。
SFチックな話だと、Si半導体で作られたロボットが、地殻中のSiを利用して増殖することで、Cでできてる生物は滅ぼされてしまう未来がくるかもねーみたいなこと聞いたことあるwきっと無いと僕は思ってるけど。

・Crクロム
今日は12/24なので、元素番号24番クロムのお話。

単体はわずかに青色を帯びた銀白色。
ルビー(赤)やエメラルド(緑)にはクロムが含まれてる。
三酸化クロムは黄色だけど、還元すると緑色。
酸化状態や化合物の形の違いで、さまざまな色になる。
だから、クロムは、ギリシャ語の「色」が由来なんだそうだ。

ちなみに、3価が必須栄養素、4価が発がん性物質、6価が致死性の毒
ハンドルネームに、クロムをいれちゃうくらいクロムが好きな友達が言ってたw


・Moモリブテン
肥料の3大元素は、窒素 リン カリウム
空気中にはN2がたくさんあるけれど、窒素は不活性なので(酸化を防ぐために、お菓子の袋とかに空気の代わりに封入されることがあったはず。あと、ハーバーボッシュ法を確立するのに、すごく苦労したのも、窒素がなかなか反応してくれない所為)植物もそのままじゃ取り入れられないんです。

しかしながら、空気中の窒素を使えちゃう奴が、「根粒菌
こいつは、空気中の窒素を酸化して、植物の栄養となる形にしてくれる。
(この過程を窒素固定といいます。生物Ⅱ選択者は出てくると思うー)
この根粒菌は、マメ科植物の根にくっついて、共生します。
マメ科植物以外にはくっつかない。
(マメが、やせた土地でも育つのはこいつのおかげ。地理で出てきたように、地力回復のために、豆を育てるのはこのため。)

マメ科植物には、他の植物に比べて、Moモリブテンが多く含まれてるらしい。
そして、窒素固定には触媒として、Moモリブテンは必須とされている。

ここからは僕の憶測ですが、
マメ科以外の作物にも、モリブテンを多く含ませるような遺伝子を放り込めば、根粒菌と共生してくれないかな。
そしたら、それを植えて、ちょっと世話するだけで、地力回復につながる。

肥料とかが十分に出回ってる今なら、肥料の質を高めた方が、手っ取り早い気はするけどね。

なんで、この話をしたかというと、
なんで根粒菌マメ科植物にしかくっつかないの?→その後、周期表眺めてたら、モリブテンはマメ科植物に多く含まれる、という記述発見→調べてみると、モリブテンと根粒菌は関連ありそう
という感動があったために、個人的にお気に入りだからですw
別の場所で学んできた知識が結びつくと、何か分かんないけど、すごい感動する。
この感動が印象深かったので、数理の翼の事前審査用紙に、この根粒菌の話書いたw(正確には、この他に学問的な知識はなかった、というのが一番の理由だけど^p^)



このような感動を味わうためには知識をつけなくちゃいけない→さて勉強するか